初めまして、SDGs委員会の大島です。
この度クロスフィールドは社内に「SDGs委員会」を設立し、今後社内におけるSDGsの啓蒙・推進活動、 および活動実績の発信を行うこととなりました。
活動実績は本ページ上で逐次更新していきます。
今回は記念すべき1回目の記事として、「今さらSDGs推進を掲げる意味ってあるの?」という疑問について今ではすっかり生活に染み付いた「レジ袋削減」活動の観点から、筆者の雑感を書かせて頂ければと思います。
①「レジ袋削減」の背景事情
レジ袋削減という目標は、国連海洋会議でもSDGs No.14「海の豊かさを守ろう」に絡めて取り上げられた、世界的な海洋汚染問題の解決策としての、プラスチック廃棄量削減という課題から派生した打ち手の一つです。
プラスチック廃棄量削減は、以下のような問題から世界的な課題となっております。
- プラスチックの環境への悪影響
- 海洋中のプラスチックごみの増大(例:大阪湾には330万枚のレジ袋が沈んでいると推計されている。)
- (特に海洋の)生態系の破壊(例:誤食による海洋生物の死亡)
- 生産、廃棄の過程で大量のCO2排出
- プラスチックの人間への悪影響
- マイクロプラスチック(有害物質を吸着し、人体に蓄積する物質)が、海産物経由で人体に取り込まれる
- 景観破壊による地域経済活動の被害
出典:経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html)より作成
②「レジ袋削減」の実績
上記背景を踏まえ、
プラスチックの削減、特にレジ袋削減が大きな目標として掲げられました。
その結果、レジ袋有料化前後で、レジ袋国内流通量を約半分にまで圧縮することに成功しました。
出典:環境省『レジ袋有料化(2020年7月開始)の効果』 (https://www.env.go.jp/content/000050376.pdf)より引用
もちろん、「エコバッグに切り替えてもCO2の発生量自体は変わらない」等、レジ袋削減の効果は限定的であるという指摘もあります。
ただそれでも、「レジ袋流通量10万トン減」(約半減)を果たしたという事実は、何ら新技術や研究開発に頼らない対策だけで得られた成果としてはかなりの成功と言って良いと考えます。
また、日本プラスチック工業連盟による調査でも、2016年(レジ袋有料化前)に比べて、2020年(レジ袋有料化後)の調査では、「安全である」か、「環境にやさしい」か、「資源を有効に利用している」か、という3つの質問に対し、明らかに消費者の印象が悪くなっています。
『出典:日本プラスチック工業連盟『「プラスチック」のイメージ調査(第5回)』
このように、今回の取組みは、消費者の意識の面でも広く影響を与えているようでした。
③ SDGsを掲げる意味に関する雑感
「レジ袋削減」について賛否はあるとしても、「レジ袋を減らそう」と活動目標を掲げ、有料化等の具体的なアクションを起こしたことで、世の中の関心を集め、大きなトレンドを生み出したのは間違いないことだと思います。 SDGsも、きっと同じことなのだと思います。
レジ袋削減は国家レベルの取り組みでしたが、中小含めた個々の企業が取り組むSDGsに当てはめて考えると、まずは自分たちができることを掲げて、アクションし、発信してみることで、まわりへ大小問わず影響を与えていくことが大事だと思います。いろいろな会社・組織によるそうした取り組みが積もり積もっていくことを考えれば「SDGs推進を掲げる意味」は大いにあるのだろう、と感じています。
④ 最後に
我々の活動報告が、SDGsに興味を持ってもらうきっかけとなれば幸いです。
気になった活動があれば、ぜひともクリックして、中身をご覧になってください。
最後までお読みくださりありがとうございました。